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著作物を創作した者が、創作の完成と同時に「著作者」となり、著作者の権利(人格的権利である「著作者人格権」、及び財産権であり譲渡可能な「著作権」)を取得します(無方式主義)。
特許権等と異なり、権利を取得するための手続きは必要ありません。
著作者は、原則として、思想・感情の表現を創作した自然人であり、具体的表現の実質的に寄与した者となるので、単独者であるのが一般的です。
複数の者が共同して創作し、各人の寄与を分離して個別的に利用することができない共同著作物の場合には、その創作に寄与した全員が共同著作者となります。
章を分けて執筆された書籍等、楽曲と歌詞からなる音楽は、それぞれ、章ごと、楽曲と歌詞に分離して利用できるので、共同著作物ではありません。
ただし、著作物の性質等により、例外として下記のような著作者が認められています。
いわゆる職務著作又は法人著作といわれるものの著作者です。
法人等の発意に基づきその法人等の従業者が職務上作成する著作物で、その法人等が自己の著作の名義の下に公表するものの著作者は、その作成時に契約、勤務規則等がない限り、その法人等となります。
したがって、新聞に掲載された記事の著作者はそれを発行した新聞社となりますが、所属する新聞記者等が所属する自己の署名のもと掲載する記事や論説等の著作者は、その新聞社ではなく、その記者となります。
なお、法人等の従事者が職務上作成するプログラム著作物の著作者は、著作名義による公表がなくても、作成時に契約等がない限り、法人となります。
映画は、多数の者が制作に関与するとともに、映画著作物の利用・流通の促進という観点から、著作者の認定に特別な取り扱いをしたものです(中山信弘「著作権法」有斐閣、初版(2010年2月20日))。
映画の著作物の著作者は、映画の著作物において翻案・複製された小説、脚本、音楽等の著作物の著作者を除き、制作、監督、演出、撮影、美術等を担当してその映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者となります。
したがって、映画制作の資金提供者等は、創作そのものには寄与していないので、著作者とはなりません。
ただし、その映画が職務著作となるものは、著作者は、創作を行なった従業者ではなく、その法人となります。
俳優は、実演家として著作隣接家となるが、通常、映画の著作者となりません。